2023年1月18日_人気バリュー株(日本製鉄)の決算について
2023年1月18日、本日注目だった日本銀行の金融政策決定会合の結果が11:30すぎに発表され、金融緩和を維持するという内容でした。金融引き締めを警戒していた市場はこの発表の後に大きく反発しました。今まで売りが入っていた企業に買いが入り、昼休みがあけると、昨日記載した三菱UFJフィナンシャルグループなど金融株には売りが集中しました。しかし、売られた金融株にはすぐに買いが集まり、三菱UFJフィナンシャルグループなどは前日比でわずかにマイナスという水準で今日の取引を終えました。
金融緩和維持という発表がされましたが中長期的に考えると、いつまでも緩和が続くものではありませんので、いつか金融引締が開始されると思います。その思惑もそう遠くないと感じた買いが入ったのか、もしくは、次の日銀総裁候補の思惑などがあったのか、なぜすぐに金融株に買いが入ったのか解釈は様々かと思われますが、これからも難しい相場になりそうな動きに感じました。引き続きマクロ環境、そして来週から本格化する12月などが決算期の企業の決算を注視していきたいと思います。
本日も決算発表されている企業は少ないので、市場で注目されている企業の決算を見たいと思います。バリュー株の中で直近、銀行株以外で注目を浴びている日本製鉄について、見ていきたいと思います。
日本製鉄(P-5401)
日本を代表する鋼鉄メーカーです。2023年3月期中間の売上は3兆8,744億円(前年比22.5%増)、営業利益5,417億円(前年比26.5%増)でした。通期予想は売上が8兆円、営業利益は開示ありませんが当期純利益は6,700億円です。もし達成すると、過去最高の売上と利益になります。マクロ環境は中国の回復のめどが不透明、アメリカのインフレなどネガティブな環境にあるようですが、従前からの収益構造対策やコスト上昇を適正に販売価格に反映することで利益を確保できる体制を構築されているようです。
PER約3.5倍、PBR約0.6倍である状況を見ると、買いが入っても何ら不思議はないですね。今まであまり注目されていなかった企業が、(株式市場の環境変化と)業績により見直される典型と言えると思います。また、配当も通期は未定ですが、足元の業績を鑑みると昨年と同等以上の配当があっても不思議ではありません。マクロ環境は先行きの見通しは不明ですが、現在すでに逆風と言える環境の中でも収益を上げている企業ですので、期待が持てそうです。購入するとしたら、(RSIなど)過熱感を表す指標はチェックしたうえでタイミングを見計らうイメージでしょうか。
時価総額が2兆円を超える大企業ですが、決算を読み解くと、人気化している理由もよく理解できます。こういった銘柄を先回りで仕込んでおけるような投資家になりたいと、今回の相場を見て自省しております。。。
これからも、引き続き様々な企業決算を紹介していきたいと思います。
最後までご高覧いただき、ありがとうございました。