決算発表_2023年1月16日_Beex、テラスカイ、マネーフォワード

 

 本日の日本市場は上値が重く、終始軟調でした。やはり、日銀の政策発表前で積極的な買いが入らない状況でしょうか。今日は銀行株も売られているようでした。一方で、一部の好決算企業には買いが入っているようでした。短期的な上昇ではなく、将来に期待が持てる企業には継続して買いが入ってほしいなと願っています。

 

 本日発表された決算について、見ていきたいと思います。

     

    ①Beex(G-4270)

     クラウド関連の運用・保守・管理事業及びソフトウェア開発を展開している企業です。2022年IPO企業です。②で記載するテラスカイの子会社です。2023年2月期Q3の売上は41億円(前年比32%増)、営業利益は3億円(前年比69%増)でした。加えて、通期の予想も(売上を8%、営業利益を19%)上方修正しました。非常に良い発表だと思います。契約数が予想より増加し、円安も追い風とのことです。1/16に(決算先回りで買いが入ったのか)株価は大きく上昇していますが、それでも時価総額約57億円、PER約24倍とグロース市場としては、割高とは見えない水準ではないかと思います。中長期的に見ても魅力的に見えます。

     

    ②テラスカイ(P-3915)

     クラウドシステムの開発・導入支援を行うクラウド・インテグレーターです。①のBeex以外にも2022年に上場したキットアライブ社も子会社です(でも、キットアライブ社は12月決算なので、このタイミングでの開示はありませんでした)。また、芸能人の厚切りジェイソンさんがグループ会社の取締役としていらっしゃる会社です。

     決算を見ると2023年2月Q3は売上114億円(前年比25%増)、営業利益4.6億円(前年比2.4%増)でした。通期予想を見ると売上156億円(前年比24%増)と過去最高を更新する見通しですが、営業利益は3.2億円(前年比50%減)と昨年より下がるようです。足元を鑑みると、Q4にまとめてコストが発生するようですね。2022年4月の決算説明資料を見ると、2024年以降の飛躍のために今期は投資するとコメントがあるので、予定通りコストを積むようですね。次回の本決算時に開示される2024年2月期の見通しを要確認です。

     

    ③マネーフォワード(P-3994)

     家計簿ソフトや法人向けクラウドサービスなどを展開している企業です。2022年11月期は売上が214億円(前年比37%増)、営業利益は84億円の赤字でした。23年11月期は売上が274~296億円(28~38%増)で、通期の利益の見通しは発表していません。なお、Q1の見通しも同時に出していますが、売上は順調な成長見込みも利益は赤字の予想です。

     売上成長中で、黒字転換していない企業ですので、どこで黒字転換するかが気になります。今までも利益は赤字ですので、今回の決算がネガティブサプライズにはならないと思いますが、この企業の決算をトレースしている人は、いつ黒字化するのかは気になるのではないでしょうか?(私は気になります)。

     

     赤字企業はどこを見るのか、難しいと感じます。売上成長率、いつ黒字化するのか、売上や利益以外の指標やバリュエーションの組み合わせなど、利益が黒字の(さらに売上も成長している)企業とは目線を変えないといけないと思いますので。これからも、こういった企業も分析して多角的に見れるよう視野を拡げていきたいと思います。

     

    最後までご高覧いただき、ありがとうございました。

    2023年1月

    Posted by ke-shi