2023年1月24日_決算発表_日本電産
本日の日本市場も上昇でした。27,000円も難なく超えました。どこかで調整はあるでしょうが、一時より不安はなくなってきているといえるのでしょうか。
さて、昨日のブログにも書きましたが、本日は日本電産の決算を見ていきたいと思います。
日本電産(P-6594)
決算発表と下方修正が同時に発表されました。まずは、決算を見ていきます。2023年3月期Q3の売上は1兆6997億円(前年比20%増)、営業利益は1,244億円(前年比2.4%減)でした。そして、通期の見通しは売上が2.4%増の2兆2,000億円、営業利益が47.6%減の1,100億円へと下方修正されました。
資料によると、IT機器・家電等の出荷ピークアウト、グローバル自動車生産台数回復の遅れ、米国住宅着工件数のスローダウン継続、設備投資関連需要のピークアウト等厳しい環境が持続しており、EV関連製品は中国でのロックダウン実施による生産減速と厳しい事業環境のようです。
このような中で、抜本的な構造改革(固定費削減)を実施するためそのための費用を計上するにあたり下方修正に至ったとのことです。単に企業の通常の活動で営業利益が約47%も下がったわけではないようです。また、この構造改革を実施することで、23年度のV字回復を目指すとのことです。
短期的にはやはりネガティブな決算発表であると思います。営業利益が当初見通しから約半分になるので。ですが、もしこの構造改革がうまくいけば、より固定費が削減された筋肉質な企業として生まれ変わることになると思います。そして、日本電産は遠い未来でなく、23年度にはV字回復を目指すと明記しています。次の本決算の際に23年度の見通しが出されると思います。その時の数値が要注目です。それまでは、株価は調整が入るのではないかと思います。
決算並びに下方修正について
- 良い点
- 売上は前年比増加を維持
- 23年度には、V字回復を目指すと明記
- 気になる点
- 今期の営業利益が従前の見通しの約半分に
- 構造改革について具体的な内容説明が無く、来期には効果が出るか不明
- マクロ環境の悪影響要因が多数ある
- (今回の決算とは関係ないが)永守さんの後継者問題
今回の下方修正は意外でした。昨日までは、電気機器メーカーとして逆風ななか、どこまで利益を上げられるかを確認しようと思っていました。そういう意味では、環境は思っていた以上に悪く、抜本的な改革がないとここから利益を上げていくことは難しいという判断だったのかもしれません。次の本決算での23年度見通しを期待して待ちたいと思います。
最後までご高覧いただき、ありがとうございました。