決算発表_2023年1月11日_ローツェ、クリーク・アンド・リバー、サイゼリヤ
2023年1月11日の日本市場は続伸でした。幅広い銘柄に買いが入ったようです。中国の動きから製鉄会社に買いが集まっているという情報もありますし、個別に見てみると日本製鉄が強い上昇ですね。米国CPIの発表が控えており、高値をさらに追う展開ではなかったように思いますが、日本市場はスタンダード・グロース含めて全体的に強く上昇している印象です。
本日発表された決算を見ていきたいと思います。気になった銘柄は以下です。
①ローツェ(P-6323)
半導体・FPD関連装置等自動化・搬送装置の開発設計・製造・販売を行っている会社です。2023年2月期3Q累計の売上は713億円(前年比53%増)、営業利益は177億円(前年比64%増)でした。通期の進捗も良好で、通期の見通し通りに着地すると過去最高売上・利益であった22年02期を大きく上回ります(売上・営業利益は前年比40%以上増になります)。半導体市場は先行きの需要の先細り不安や金利上昇による利益圧迫などのマクロ環境によって不安視されていますが、足元は非常に堅調・好調といえると思います。決算発表に加えて増配も発表されており、これもポジティブな開示でした。次回、本決算の際に開示されるであろう24年2月期の見通しは非常に注目です。
②クリーク・アンド・リバー(P-4763)
映像やゲーム業界向けの人材派遣や制作をしている会社です。2023年2月期Q3累計で、売上は332億円(前年比6.2%増)、営業利益は33.2億円(前年比10.3%増)でした。決算説明資料をみると日本でのWebやゲームが好調で売上をけん引しているそうです。M&Aや投資事業で既存事業や周辺事業を拡大しているようです。
最近も取り上げたINTLOOPやジャパニアスも人材を活用したビジネスを展開していますが、どの会社も好決算でした。業界として需要が大きいビジネスのようですね。
③サイゼリヤ(P-7581)
イタリアンレストラン「サイゼリヤ」を展開している企業です。個人的にお食事でお世話になる企業なので、選択してみました。同じくお世話になるエービーシー・マート(P-2670)も決算を開示されており、こちらも好業績だったのですが、今回はサイゼリアを見てみたいと思います。
2023年8月期Q1の売上は431億円(前年比27%増)、営業利益16.9億円(黒字化)でした。数年間、コロナの影響で業績が落ち込み、そろそろ戻ってきているのかなと思ったのですが、四半期(3か月)の売上としてみたときに431億円というのは過去最高売上のようですね。もしかしたら、インフレで物価が色々と上がっていますが、企業努力で安価に食事提供を続けているサイゼリヤに人が集まってきているのでしょうか。昨年秋に値上げしないと宣言されて、実際に値上げされていないようですので、客数(もしくは注文量による顧客単価)が増えたということになると思われます。投資とは異なる目線ですが、企業努力が報われたというニュースはうれしい気持ちになります。なお、自社株買いの発表もされていますので、こちらもポジティブな開示ですね。
また、今日飲食店で見かけるようになった配膳ロボットなどを手掛けているアルファクス・フード・システム(G-3814)が引き合いが多く発生しているとニュースが流れ、ストップ高まで買われました。飲食店業界もアフターコロナのニューノーマルへと変化してきているのでしょう。
半導体、人材派遣、飲食と様々な業界の決算を見ましたが、好調な企業というのはどの業界にもあります。マクロ環境が厳しい見通しの中ですので、好業績企業をしっかりマークしていきたいと思います。
最後までご高覧いただき、ありがとうございました。