2023年1月27日_決算発表_M&A総合研究所、地方銀行
2023年1月27日に発表された決算についてみていきたいと思います。
①M&A総合研究所(G-9552)
2022年にIPOしたM&A仲介業を営む企業です。2023年9月期Q1は売上21.5億円、営業利益は13.9億円でした。決算短信を見ると前年は四半期財務諸表を作成していないそうで、前年比は出せないそうです。決算説明資料によると、前年比で売上は110%増、営業利益も96%増と非常に顕著に成長されているようです。さらに、人材採用も順調に進んでいるようです。また、通期の見通しは売上67億円、営業利益31.5億円ですので、進捗も非常に好調と言えると思います。加えて、営業利益率が50%以上という点も魅力であると感じます。
決算内容を見ると、かなり良い決算でネガティブな要素は無いに等しいのではないかと思うほどです。強いてあげるなら、上方修正を出さなかったことかもしれませんが、まだQ1なので、通期の見通しを変更することは難しいと思います。もう一点は、PER約66倍、PBR約33倍で、株価が上場来でみると高値圏にあることでしょうか。
②地方銀行
先月より注目されている地方銀行について、決算発表されている銀行があったので下記にまとめました。
1.第四北越フィナンシャルグループ(P-7327)
北越地方の地方銀行です。2023年3月期Q3の経常収益は1,129億円(前年比10%増)、経常利益は213億円(前年比25%増)でした。有価証券利息配当金の増加などによるとのこと。さらに自社株買いも同時に発表しています。
2.北國フィナンシャルホールディングス(P-7381)
石川県や富山県中心の地方銀行です。2023年3月期Q3の経常収益は689億円(前年比7%増)、経常利益は173億円(前年比16%増)でした。株式等関係損益が増加したとのことです。
3.七十七銀行(P-8341)
東北地方の地方銀行です。2023年3月期Q3の経常収益は928億円(前年比3%増)、経常利益は292億円(前年比10%増)でした。経常収益は、株式等売却益の減少等によりその他経常収益が減少したものの、貸出金利息および有価証券利息配当金の増加等により資金運用収益が増加したとのこと。
決算短信のコメントを確認したところ、主に有価証券利息配当金などが業績に好影響を与えているようです。ひとまず、足元の業績は順調に回復しているといえると思います。しかし、どの企業もマクロ環境の不透明性から、通期の見通しを変更しない点は共通です。日銀の動向に引き続き注目と言えると思います。
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